2016年8月17日水曜日

クライミング合宿(8月8日~14日)


富士山で3週間仕事をした後は、UNさんとクライミングバム生活を2週間する予定だったのだが、台風7号接近により、びびって日曜日の夜には小川山から帰ってきてしまった。

野宿生活大好きなので、短い観光旅行は好きになれないが、ロングトリップは大好き。毎月2週間はたらいて2週間休みが欲しい…笑

ロングトリップのいいところは、まずパートナーを深く知れるところであり、今回のバム生活でUNさんとは、とてもリズムが合ってきた気がした。
探検部時代やKちゃんとのタイ生活を振り返ってみても、他人との共同生活は非常に楽しく勉強になる。

他人との共同生活は常に我慢の連続…というわけではなく…笑、
自己主張が強い私は、自己主張をせずにはいられない。しかし相手も自己主張が大抵の場合強く、どちらかの意見に寄るとストレスが溜まってしまうので、お互いの違いを受け入れて自由を尊重するという、タイ作戦がやはり一番有効だと思った。
そのお陰でストレスフリーで楽しく生活でき、かつ成果も出せるようになっていると思う。

UNさんとの会話の内容はだいたいクライミングの話か、富士山の話か、中学生的ガールズトークか、中学生的人生論かをループしていた…笑
なかでも「非正規雇用系クライマー」と回転寿司での記念撮影(インカメラによる自撮り)、OBさんの事を「サンダルと煮干しの神様」と崇めることが2人の間で流行った。要するにほとんど会話の内容がなかった…笑

ハイライトは8月10日の砦岩で、密林のマドンナ2P目で、リード&フォローで各2時間づつの長いクライミングとビレイで2人とも完全に一度死んでしまった。
その後2日くらい身体が痛くて調子が上がらず、以前RPしたハズの「冬のいざない2P目」が全く登れなくなるなどの要因から、毎日を暗く過ごした。

ただし週末になると、クラック歴3日目のND先輩が現れて、「カサブランカ」OSをはじめ「愛情物語」、「たつの子太郎、1,2P」を全OSしたND先輩に根性をみせるべく、「ジャックと豆の木」をOS トライ。しかし、下部のワイドセクションの抜け口でテン山に…泣
また流石のND先輩もFLはできなかった。
ただし私はホールドとムーブがわかってしまったので、2便目では別人のようにスラスラと登れた…笑
ND先輩はとても悔しがっていたが、2便目を出せるほどの元気はなかった…笑
翌日の湯川でも抜け口のワンムーブができなかった「サブタナル」がようやく登れた…!
ああ、可能ならもう少しとどまりたかったな…泣



8月8日
小川山(妹岩)
*UNさん、OBさん
・愛情物語 5.8(再登)
・龍の子太郎 5.8(再登)
・カサブランカ 5.10a(FL)

8月9日
小川山(親指、お姫様岩) *はパートナー
*UNさん、OBさん、ND先輩
・小川山レイバック 5.9(再登)
・クレイジージャム 5.10d(×)
・ネイキッドクラック 5.10a(FL)
・カミイルート 5.10b(FL)

8月10日
小川山(砦岩)
*UNさん
・密林のマドンナ 1P目5.9(OS&フォロー×1)
・密林のマドンナ 2P目5.10a~b(×)
2p目でなんと、2時間…泣

8月11日
小川山(ハコヤ岩)
*UNさん
・森林浴 5.8 (OS)
・冬のいざない1P目 5.9(フォロー)
・冬のいざない 2P目 5.10b(フォロー、×)
冬のいざないが全然のぼれなくなっていた…泣

8月12日
湯川(師匠の見習い)
*UNさん、NYさん、SGさん
・草餅 5.8(再登、TR)
・大和屋 5.7(再登)
・無名フィンガー バリエーション 5.9?

8月13日
小川山(妹岩)
*ND先輩
・愛情物語 5.8(再登)
・タツの子太郎1,2P(フォロー)
・ジャックと豆の木 5.10b/c(RP,2便)

8月14日
湯川
*UNさん
・台湾坊主 5.9(アップ)
・サブタナル 5.9(RP、2便、通算4便、3日)
・台湾坊主の右隣 5.7くらい?(FL)
・うたかたの日々 5.9(OS)

富士山の仕事のふりかえり(前編)


大学3年生の夏、大学生国立登山リーダー研修会に行ってからというもの、ゆるふわ系ハイ
カーから、急速にギリギ○ボーイズレベルのアルパインクライマーになりたいと迷走し始め、完全に人生の迷子になった私をいろんな意味で救ってくれている富士山のツアーガイドの仕事を始めて、なんと今年で4年目になる。

始めた当初は大学生に年齢が近かった私も20代半ば過ぎとなり、20歳前後の新人さんや2,3年目の子達をみると若いなと思ってしまう…笑

4年間を振り返ってみると、そもそも迷走気味であった1年目は仕事や組織に慣れるのに必死で、とにかく突っ込み過ぎ…、

2年目は2ケ月フルで居たのにも関わらず、仕事ができる人になりたいとかお金が欲しいとか、邪念が多く、タイムマネジメント以外の取り柄がないガイディングで、

3年目は富士山にとどまることがクライミングの実力がげき落ちすることも含めて怖く、毎週富士山に通うことにしたため、ジムの仕事と富士山の仕事が両方中途半端になってしまい、精神的に疲れ果て、

今年は富士山の仕事をするか、クライミングジムの仕事をするか、選択に迫られ、クライミングジムの仕事を辞めて、富士山の仕事の一番忙しい時期に集中してお仕事をさせていただくことにした。

今年は3年間ダメダメで、考え続けてきたことが実ったのか、富士山の仕事を選択したからなのか、富士山の仕事との距離感や仕事の本質、マニュアルの意味がやっとわかってきた気がした。

自分なりによかった点:
・人に流されることがほとんどなくなった。(ダメな理由を相手が納得できるような表現で自信を持って伝えられるようになった)
・自分の仕事スタイルがようやく確立されてきた。(ガイディングのテーマが確立し、安定した成功法がわかるようになってきた)

改善点:
・自分よりもベテランの方のサブガイドにつくと、 ガイドオーラがほとんどなくなり、上手く仕事ができない。
・言葉遣い(意識できるようにはだいぶなってきたけどまだまだ、「超~」とか…泣泣)
・連勤が続くとクオリティが下がる。(人間としても…泣。理想は負の感情を一切周囲へ醸し出さない…笑)
・下山(登山と比べると俄然上手くいってない…泣)

また絶望的に足りないものは、ベテランガイドオーラで、CK様のような挨拶から5分でお客様の大多数から信頼されるチカラを得る可能性は今のところまったく感じていない。
あらゆる面で、果てしない修行と努力が必要なんだろうな…笑
卑屈にならず、残り5日くらい精一杯頑張ろう(・ω・)ノ

2016年8月9日火曜日

小川山(7月12日〜14日)

上半期総まとめ、@小川山。
テーマは宿題回収。

12日:UNさんと@ハコヤ岩、バードウォッチングロック。
13日:UNさんとKMTさんとバードウォッチングロック。
14日UNさん、KMTさん、OBさんとバードウォッチングロックと砦前衛壁。

今回のハイライトはズバリ「オオルリ」どハマりにつきる…笑
1日目「冬のいざない」2p目が終わったあと触ってみるものの、ワンテン。
2日目:雨予報だったので、6時ぐらいに行きさくっと回収を試みるも、2便出しても終わらず雨が降り始めて強制終了。(同じところがつなげようとするとできない…泣)

3日目にして漸く2便出したら登れた。(フットジャムの位置ということにやっと気づく)

と、「冬のいざない」よりも、「ばんざいジャム」よりも印象に残った課題だった。
しかし、上半期に心残りだった課題が片付いて良かった(^ ^)
何よりも、毎日小川山で生活できることがしあわせ…♡

トライしたルート
1日目:
・冬のいざない1P目 5.9:OS 
・冬のいざない2P目 5.10b:RP(3便、通算6便、2日)
・オオルリ 5.9:(×)
2日目:
・オオルリ 5.9:(×,×)
3日目:
・オオルリ 5.9 RP(3便、通算6便、3日)
・ばんざいジャム 5.10c RP(3便、通算7便、2日)





湯川(7月8日)

師匠の講習の見習いで前日に続き湯川。
今回はだいぶ基礎練習の大切さがわかってきて面白くなってきたと感じた。

今までは2人1組のジャミング練習の大切さはイマイチピンときていなかったのだけど、今回はかなり現実をイメージできた。(何回受けているんだ…)

また、ボルダー練習も相当楽しめた(フォーサイトを前日から落としたいと思い詰めていたからかもしれないが…。)
クラックに順手で正対するのが兼ねてより苦手だったので、たくさん練習した。

カムセットの練習後、「草餅」をまず登って、ついに「フォーサイト」。

息が切れて何度も諦めそうになったけど、昨日より全然感触が良く無事RP!

振り返ってみると、フォーサイトのことしか考えてない1日で、見習いとしてはどうなんだと思う…泣

トライしたルート
・草餅 5.8 再登、回収(下部が難しく感じる)
・大和屋 5.7 回収
・フォーサイト 5.10a/b(RP、通算7便くらい?、4日?)


湯川(7月7日)

大学探検部の先輩ND先輩と湯川へ。
ND先輩とは探検部時代から趣向は似ているのに、なかなか一緒に登ることがなかったのである。
古い記憶を辿ると、私が大学3年生の夏に親不知~上高地に後輩も含め3人で行ったことがあり、岩を背負いながらもコースタイムの1/3のペースでサクサク歩くので、まったくついて行けず、ちょっとこの人と山に行くのストイックすぎて無理と思った気が…笑

2年前に当時pump2でアルバイトをしていた大学探検部の別の先輩と3人で、ビショップ遠征に行った時は、初日からカチ系の2段を鬼打ちしていて指皮に穴が開いていて、やっぱこの人ヤバいって思った気が…笑

探検部の新年会等で、会うたびに「一緒にクライミング行きましょうよー」と誘うものの、「かめちよのビレイヤダ、体重差が20キロ以上ありそうだし、お前のビレイは不安だ」と断られていた。

ボルトルートは5.12は余裕でクラックも現場判断でこなせると自負していた先輩が、(ちなみに彼は基本夏壁やアルパインやボルダーなのでショートルートのリード経験はボルト&クラックと共にほぼないし、一度もロープを使うところへは一緒に行ったことない。)
ベースキャンプで久しぶりにたまたま再会した際に、どういう風の吹き回しかわからないが、クラックに行きたいと言い始め、7月の休みの日を全部教えてくださった…笑
人間も人間関係も少しずつ変わっていくものだ。

そんな経緯があって湯川へ。
まずはデゲンナーでボルダー練習。
ハンドジャムのコツをレクチャーして、実際にデゲンナーの下部を登り降りしてみせた。
するとなかなかハンドジャムが効かないらしく、質問攻めにあったり、私の登りが楽そうで終始感動していたり、しながらも2時間程度ボルダー練習をストイックに続けた。
デゲンナーが完璧に登れるようになってきたら、フィンガーにも興味を持ちはじめ、無名フィンガーやフォーサイトの下部でもボルダー練習を始めた。

ND先輩は、ひたすら「クラック面白いな、クラック難しいな、練習が必要だな」と連呼していた。

ボルダー練習でND先輩のジャミンググローブが崩壊したので、一度休憩することとなり、その後「大和屋」に私がトップロープを張り、ND先輩が擬似リードすることになった。
カムセットも自発的に地上で決めまくり、アドバイスを求められたのて、改善するというやりとりを休憩中続けていた。

その間に私は「コークスクリュー」や「サブタナル」をリードトライさせて貰っていたので、ND先輩はトップロープがとても嫌になったようで、今後はリードで登ると言い始めた。

という事でまずは、「大和屋」のリードトライ。サクサクRP。
その後に「デゲンナー」をリードトライ。
核心部でワンテン。

私は「フォーサイト」をトライ。
1便目テン山、2便目はフォール後から3テンくらい。

ND先輩も最後の力を振り絞って「デゲンナー」をもう1便目。
気合いのRP。
ND先輩の計画的には「コークスクリュー」も登って帰る予定だったのだが、右腕が痙攣し、パンプが治らなくなったので下山。

1日を振り返ってみると、凄まじい勢いで凄まじい刺激を受けた。
自分より死ぬほど頑張っているクライマーと登るべきだと思った。

ユルいハイカーだった私と比べてストイックに寡黙に楽しそうに真剣に登っているND先輩と同じ世界が見えるような気がする今があることが、当時のサークルの位置関係からすると、不思議でしょうがない。

トライしたルート
・大和屋 5.7(再登)
・コークスクリュー 5.9(RP,通算2便,2日)
・サブタナル 5.9(×)
・フォーサイト 5.10a/b(×,×)


みずがき山(7月6日)

KMTさんとみずがき。
体調絶不調…泣
朝から咳が止まらなすぎる…泣

しかもみずがきに行く時は、全くどこにも行ったことがないので、自分のコレがやりたいと言った主張がほぼない。

KMTさんもあんまり強く主張をしない人なので、出だしからモヤっと…笑

どーする?うーんどうしよう…。という不毛なやりとりを準備中続けたのち、
結局、不動岩か摩天岩に行くことになった。

アプローチで既に疲弊していた私は、とにかく何もかも登れない気がしていて、既に疲弊していた。

KMT先生による、看板ルート、「牛乳びんクラック」OS トライのビレイから。
KMT先生は余裕のOS。
ハンドクラックより、ワイドの方が俄然動きが良いのは素晴らしいし、なんせワイドを登っているのはとても楽しそうで羨ましい。

私もFLトライ。
下部の5.7くらいのオフィズスで既にプルプル。
ハング下のハンドセクションの入り口で精神的にギブアップ。そこから降りることにした。
その先はまったく登れる気がしない。

①クラック自体が難しく感じるけど、抜けられない程難しい訳ではない。

②登りたいという気持ちがいつもより全然足りていない。体調不調のせいなのか、登ることに対していつもよりもネガティブ。

結論は、ワイドはハンド以上に超初心者なので、1桁からコツコツとやろうと思った。

また体調やメンタルコントロール不足は、パートナーにも迷惑を掛けてしまうので、同じ過ちを繰り返してはいけないと思った。

例えば体調不良を考慮して、自己主張すべきだったし、源を辿れば、風邪を水曜日までに治すべきだった。

その後はKMT先生、「ワイルド・ハート」をOSトライでして、私はトップロープを張ってもらいトライ…泣
しかも全然登れなかった…。

最後にKMT先生が「未来の力」をOSトライして本日終了。
ハング越えのムーブをじわじわ探って、覚悟を決めて突っ込んで、結果的にはフォールだったのだけど、プレッシャーに負けてない素晴らしいトライだった。

ワタシ、結局、1本TRで登ったダケダヨ…。
せっかくのみずがきなのに、とっても残念な1日。

・牛乳びんクラック 5.10b(×)
・ワイルド・ハート 5.10a(TR,テン山)