2017年8月31日木曜日

瑞牆バム生活④(8月28~29日)


ラストバムは、
月曜日入口岩&蛇岩周辺。
火曜日しじま谷、亀岩、ツル岩。

秋からの目標課題が沢山見れた週末。
そして、今シーズンの目標ワイドがおおむね終わった(笑)

今後はもっと、細いクラックとスポートルートを頑張りあの世界のクラックをもっと登りたいと思いました…笑


8/28
入口岩
・森永グリコルート (5.9、OS)


ダブルクラックだったが、左のクラックしかほぼ使わず。
見た目よりは悪い気がした…。

・あげこまるルート (5.10a、RP、通算2日、2便)


濡れてなかったらOSトライでA0したセクションは、ふつうに登れた。しかし相変わらず、上部のNPフェイスのセクションに苦戦。

蛇岩周辺(巨木岩)
・アカシア (5.10c、FL)


ワイドっていうか、核心はフィンガーからワイドに入るところな気がする。
ワイドムーブ自体はそんなに難しくない気がしたが、上部の5.8くらいのオフィズズで膝がスタックしてしまい、抜けなくなるかと思った(笑)
蛇岩周辺に近年中にやりたいルートと、中期的な目標ルートができたので、ちょくちょく行きたい。

8/29
亀岩、ツル岩
・カメ岩クラック (5.10a、OS)


出だしに苦戦し、一度地上まで戻り、ツル岩の「ぷりんぷりん」でアップし、本気で挑みOS。出だしのスラブマントル以外は難しくないと感じた。

・ぷりんぷりん (5.9、OS)
湯川の「草餅」の上部に似ている(笑)
久しぶりにハンドでぐいぐい行けて楽しかったがルーフ下の2番のトリガーがクラックの奥に入り込み、ヒヤリ回収に…(´;ω;`)

しじま谷
・トラベルチャンス (5.10a、OS)


ムーブは難しくないと感じたが、全身疲労がやばく早く進めず。
登り終わった後は何もできないと感じ、夏休みしゅうりょー。


おわりに…
バム生活が終わり、知らない瑞牆を沢山知れてとてもよかった。
良いイメージを沢山もらったし、視野が広がった。

(日の当たる場所,5.10d)

桐の花やバカアーサナー、人間宣言などNPフェイスやNP&Bルートにも強く心を動かされたので、
細いクラックとボルトルートも頑張ろうと思った。
(左の細い切れ切れのクラックが桐の花 5.11c、右がFLしたアカシア)


瑞牆愛が深まり、ベストシーズン到来が楽しみになってきた!

秋の目標(OS)

・5.10a以下のトライするワイドクラック全部
・水平飛行 5.10b
・ラドン 5.10b
・コークスロット 5.10b
・完全なる酒乱 5.10c
・はさみ虫 5.10c
・テレポーテーション5.10c
・ペガサス1&2P目 5.10d
・T&T 5.10d
・テレパシー 5.10d
・阿羅漢 5.10d
・スネーククラック 右、左 5.11a/ 5.10d
・ポセイドン 5.11a
・アプリオリ 5.11a
・JECC 5.11a
・人間宣言 5.11b
・カヌー 5.11b

RP
・笠間のピンキー 5.10c
・サイコキネシス 5.10d
・よろめきクラック 5.10a
・密林のマドンナ 5.10a

さてどこへ行けるか、どのくらい行けるかわかりませんが、9月末~11月中旬が勝負かなと…。(ただワイドの目標ルートの書き出しがとても自分の中でよかったのでやってみた…笑)
11月末くらいに、今シーズンは一度も行けていない、湯川に行きたい(笑)というか、蜂の巣がなければ、もう少し湯川行きたい。

















2017年8月26日土曜日

瑞牆バム生活③(8月24~25日)

KMTさんとのバム生活は毎日10品目の野菜鍋を食べ体調がすごくよかった。
夜炭水化物を食べないの結構いいと思い始めた!
朝かなり体調がよい!(^^)!

8/25
カサメリ沢、モツランド、入口岩、コセロック
この日は摩天岩に行こうとしていたが、朝土砂降りの雨が降り、ビビってカサメリに変更。
モツランド
・めんたいこ 5.11b(×,4トライ)
2ピン目までまさかの行けず(4トライ)
1ピン目上のガバどりのデットポイントが決まらず、かなりいろいろ試した。
自分の弱点がよくわかり(デッドポイントが外岩で起こせないのは、足位置の選定と踏み込み方にバリエーションが少ないせいと気が付く。
進展がほとんどなく、ばからしくなったりもしたが、周囲に登ってない5.11以下のルートもなく(かずのこ 5.10dは濡れていてやる気になれず)周囲のルートをリピートするよりは勉強になるかなと思い、久々にハードレットポイント風の練習を(笑)。1トライごとに1手ずつ進展し4トライ目で2ピン目のヌンチャクをかける体制づくりまで進み2度ヌンチャクをかけに行ったが、だがぎりぎり届かずドパンプして、そこでクライムダウンし敗退。
フェイスやジムを登りこんで今シーズン中には落としたい。

入口岩
・奈香良クラック 5.9(OS,ワイド系)
初めて乾いているのをみたので、あげこまるはひとまず置いておいてOSトライ。
抜け口と上部のスラブが怖かった。Tスタックとアームバーの関係性がよくわかった。

コセロック
・コセクラック 5.9(OS、NPフェイス系)
あげこまるをやるには、体力と時間が足りなさそうだったので、前回びしょ濡れだったコセクラックを登らせてもらう。
乾いていたら濡れていて無理だった箇所は簡単に突破できた。

8/25
摩天岩
大本命の摩天岩へ。
2日間イメトレを続けていた「かぜひき」と「陽炎」をOSするつもりで臨む。
・レインボークラック 5.8(アップ)

・かぜひきルート1p目 5.10a(OS、ワイド系)
5番サイズはやや苦戦したものの、落ちる気は全くせず、そんなに難しく感じることもなく普通にOS。
前日の奈香良クラックがよかったのか、ムーブは傾斜が落ちるまでTスタックとアームバーという
感じ。三倉での日々を考えるとワイドはかなり上達しているという実感がもてたのと今シーズンの目標課題だっただけにかなりうれしかった。
そろそろ、昨年一生完登は無理だと思った、よろめきクラックも登れそうな気がした。


・陽炎1p目 5.10c(OS、ワイド系)
120%のメンタリティーどころか、180%の体力を駆使して粘り勝ちOS。
下部のフレアードチムニーで大消耗をしてしまい、テラスでレストしたが、回復はままならず、上部はレストしながら根性と体力の限界を感じつつ、がめつくOS。
長時間ビレイしてくれたKMTさんに感謝。しかもこの後土砂降りとなりクライミング終了となってしまう…。


(蜃気楼左、陽炎右。どっちも自分の限界を越えるOSだったと思う)

しかし摩天岩での経験は限りなく自分の今後のクライミングに、良い影響を与えてくれそうな気がした。今シーズン一渾身のトライだった気がする。

さてあと2日延長した瑞牆バム。自分の気持ちは限りなくワイドに向かっている…笑



瑞牆バム生活②(8月22~23日)

ワイド師匠であるKMTさんとワイド連続4日間。
ようやく身体と心がクライミングに目覚めてきた感じがした。
やっぱりワイドクラックが最近は一番楽しい!

8/22
瑞牆詩エリア
・つちのこ 5.9(OS、ハンド系)
下部が濡れていて怖かった。上部がイメージより少し広くすこし苦戦。

・雪だるま 5.8(FL、ワイド系)
優しいワイドって感じで楽しい。

・神楽 5.9(OS、ワイド系)
4番サイズのオフィズスにやや苦戦。腕の関節がおかしくなるかと思った…泣

・だるま落とし 5.9(FL、ワイド系)
下部のトラバースセクションが濡れていたこともあいまってまず怖かった。
中間部がスクイズチムニーとなり、2回はがされクライムダウンしたあとはレイバックに切り替えてなんとかOS。6番があんまりきいてない中、ムーブを起こすのは怖すぎた…涙



KMTさんが見つけた摩天岩のかぜひきルートのようなきれいなクラックがちょっと下ったらあったり、何本か濡れてて諦めたのでまたちょくちょく行きたい。


8/23
七面岩
白仙峰
・ルート名不明 5.9(OS、チムニーからハンド系)
2p目のチムニーを連結して登った。リード&フォローでしか登ることができず、マルチのいい練習になるかも。

・ルート名不明 5.10a(フォロー、ワイド系)
仙人回廊の入り口から登りだす。下部はとにかく岩の表面がぽろぽろ…泣



三紅仙峰
・ルート名不明 5.10a(フォロー、ワイド系)
スケール大の5.10cと5.11aのクラックのある壁の右側にある草が生えている、クラック。こちらもリード&フォローでしか回収できず回収のためにフォローで上がる。
ちなみにその横の5.9(フィスト系)をOSトライしようとしたが、浮石が沢山詰まっていてやめた…笑


七面岩にも登りたいルートができたので、また行きたい。













瑞牆バム生活①(8月19~20日)

SRさんにお声がけいただき、日曜日はMSJさんも合流し、濡れ濡れの瑞牆…泣
もったいないことも沢山(今シーズンのOS目標課題だった「あげこまるルート」をずぶぬれでトライし、A0で抜けるということが…泣)やらかしましたが、一緒に遊んでくださった皆様のおかげで楽しく過ごすことができました。

特に印象深かったのはSRさんの課題をトラすることへのスタイル厳しさと意志の強さであり、とても勉強になりました。

あと、濡れている壁は手足甘め(例えばスローパー&スメアの組み合わせ)とかだと自分の実力ではまったく登れなくなるということがよくわかりました。

8/19
入口岩、前烏帽子岩
・あげこまるルート 5.10a(ワイド系・×しかもA0)
右壁びしょ濡れのなか、憧れのルートを前に我慢できずにオンサイトトライ。
結果は、右壁のスメアが拾えず、クラック内部もびしょ濡れでジャムがうまく決まらずテンション。
そこから上のワンムーブがまったくできず、A0。最悪の結末に…)

・無名の謎のワイド 5.8,9くらい?
ケイビングルートの1p目を探すがトポの意味がわからず、冒険ごっこ(自分の登りたいラインを登る)を始めるも、びしょ濡れのワイドを登ったはいいが、もろくて濡れているセクションは怖すぎて、立木までクライムダウン…。

8/20
カサメリ沢、モツランド、コセロック
・たぬき 5.10a(アップ)
・トポに乗っていない5.10c(たぬきとじゃがバターの間)


初登時はALLナチュプロで登られたらしいというルート(何度かトップロープでやっている人達をみて勝手に5.10aくらいだと思っていた。
オブザべでは全部ガバ5.10aに見えていたが、距離感が遠く、全然OSは無理各駅停車。2便目も懸念のデットポイントをガバに向かってするセクションでフォール。
泣きの3便目でレットポイント。
今の実力だとALLナチュプロとか絶対無理としみじみと考える。


(その他:びしょぬれのコセクラック(出だしの甘いスローパーカンテ&スメアという配置で挫折。OS権をかけて決死のクライムダウン。後日無事OS)





2017年8月17日木曜日

前穂北尾根(8月13日~15日)

4年ぶりに北アルプスへ。
夏遊べるようになったのなんて去年からなので、学生のころ毎年縦走をしていたことなんて遠い過去の記憶だ。

(涸沢ヒュッテってこんなテントすごかったっけか?)

今では全く山に登らなくなってしまったが、大学生のころはハイキングから縦走登山にはまっていき、大学を卒業するころには北アルプスのほとんどの山には登ったことがある状態にはなっていたような(悪天候でアタックに2回失敗している剣岳や親不知~上高地をやろうとして、扇沢で敗退したので、雲ノ平周辺は残っているけれど)

穂高付近は特に好きな山域だったので、槍穂縦走、穂高縦走、涸沢~奥穂、前穂的な軽い山行も含めるとおそらく4回目くらいだろうか。
様々な学生時代の思い出が蘇りながら、涸沢まで歩いたのはよかったものの…笑

肝心の前穂北尾根は、とにかく岩がもろく浮石だらけで怖いという印象で、
自分が憧れてやまなかった山のバリエーションルートやクライミングルートに今後も行きたいかと言われたら、NOだ(笑)

(56のコルまでのアプローチを偵察中)

リスクが高く(浮石とか落石とか岩が脆いとか)、登攀じたいの難易度は低いというルートにまったく楽しみをみいだせず、
ルートの難易度は高くてもいいから、硬い岩が登りたいと思った(笑)

と改めてフリークライミングが好きなんだと(たった1回で決めつけるのはどうかと思うが、当分行く気になれず(笑))思ったが、

1年くらい冬のバリエーションも含めて、社会人山岳会に所属してる人達の連れられ山行を重ねていた頃は、ルートが怖いとはまったく思ってなかったので山に行かなくても成長はしているんだと思った。
                    (3峰)

前穂北尾根自体は涸沢~56のコルへ上がり、5峰→4峰→3峰→2峰→本峰へという感じで、3峰に2時間をついやした以外はまあ、いいペースだったと思う。
特に想定外のトラブル等はなく想定内の時間で行動はできた。

すごくやりたかった時期と比較しても、いろいろと準備は整ってきているのに気持ちはなくなってしまっている現状は滑稽だが、時間は有限でエネルギーを集中したほうが、よりその分野で高度なことはできると思うので、自分の対象はフリークライミングだなと思った。

もちろんもうまったく山に行きたくなくなったというわけではなく、難易度は高くても岩が硬いところなら行きたいと思った。
(岩が硬ければいつかぜひ(笑))

2017年8月16日水曜日

富士山ガイドの仕事を振り返る(7月〜8月6日)

富士山ガイドを始めて5年目の夏。

登山家になるから、まともに就職している場合ではない!と知人からSNS上で軽くいただいた話を飛びつくように受けた事をきっかけに
大学を卒業し、就職の話を全て白紙にして臨んだ22歳の夏から、もう5年。
2ヶ月しか仕事の期間はないもので、あっという間に1年が過ぎてしまう。

                                            (今年はほとんど見れなかったご来光)

昨年までは、富士山とクライミングジムの年収が大体同じくらいで、生命線の主戦軸だったのだが、今年からは、下界の仕事の年収が少し上がったので、お金を稼ぐというノルマ的要素が減り、かなり仕事の内容に意識を集中することができるようになった。
自分自身の労働環境は改善されつつあるし、しばらくマイペースに続けていけそうな良いペースがつくれそうだと思う。

5年間を振り返るってみると、本当の意味で何をしたいか不明だった私の人生は、富士山で一生懸命働くということによって生きる価値を見いだし(2年目くらいまではまさにそう)、
その味が金銭面以外でも忘れられず、富士山に少し依存して生きていたようにも思う。

またガイディングが不安だ、微妙だ、下手くそだと先輩ガイドから思われ、指摘されるたびに、逃げ出したくなったり、気づかない振りをしたりして、その場を常にやり過ごしたかった。
何を変えたら上手くいくのか、3年目くらいまでは全然わからなかった。

クライミングジムの正社員になるか?富士山ガイドを続けるか?という人生の選択を迫られた昨年は、逃げ場がなくなった為か、急にガイドという仕事の本質が見えた気がして、自分の成長の可能性を多いに感じることができた。

(おはち巡り)

そして今年は、仕事前のイメトレから仕事中の集中力、想定外の出来事にたいする想定が昨年までの自分とは全く別物で、昨年よりもより根拠のある、自分の成長の兆しを感じたし、また周囲の人へ少しは気がまわるようになってきた気がする。

上記の理由でまだまだ、この仕事を続けたい。
と思う反面、昨年まではまったくなかった体調不良に常に悩まされたり、自分のキャパの限界感じ、不安を覚えるような出来事もあり、仕事との距離感を考えなくてはいけないなと思った。
今後は、副業という距離感で続けていきたいなと本気で思えたことに、5年間の成長を1番感じる(笑)

ということで、ひとまずの目標は、30歳までに富士山の収入がまったくなくなっても、余裕で生きていけるようになること。
理由はお金を稼ぐという目的がなくても、というかない方が良い仕事ができると思うし、量をこなさなくても、質を高められる時期には入ってきていると思うからだ。

(お客様がご来光を待っているのを写真に撮るのが結構好き)

ほとんど無職だった2年目には25回程度登り、昨年までは収入の関係で15回くらいを目標に登っていた富士山。
今年は9回と回数は、はじめて1桁となった。それでも充分に登りすぎているくらいに感じたので、今後は5〜10回のペースにしたいと思う。

そうはいってもようやく数合わせ的な立場から、周囲に還元できることが少しづつできるようになってきた気がするので、続けられる限りはがんばりたいし、続けられるように努力はしたい。
(6合目から登ってきた山頂までの道を見上げる)

最後に富士山に関わる全ての方々に感謝しております。
また来年もよろしくお願いします〜(^ν^)