でもなかなかない。むしろ今年最後のチャンスかもしれないと思いなおし、腹をくくって、もう一日頑張ることにした。
そんな先週は週頭からソワソワしていた。カチからの距離だしを意識したり、今まで遊びでやっていた程度の2本指懸垂真面目に取り組んでみたり、出だしのイメージ(妄想)を暇さえあれば脳内でし続けていた。
しかしそんな大したことのない些細すぎる努力は全く通用せず、午前中は全くランジができなかった。
2日間出だしを練習し続け、4日目でRP体制に入ったというIKD君にランジのアドバイスをいただきカチの持つ場所と持ち方、振り子の仕方のコツが頭でようやくイメージできるようになったから、2便目でだいぶ距離が出せはじめ、ついに3便目の1発目でランジが止まった。
あとは1便目に確認した上部のムーブを冷静にこなすだけだったのだが、明確なレストポイントがなく、コワルいセクションがずっと続くのでかなりギリギリ絞り出すトライだったが、何とかRP。
ついに4年間の呪縛から解き放たれた!素直にとっても嬉しい。そして終了点に立ってみると、つい最近いや、先ほどまではるか彼方に見えていた「海賊船」が急に近く感じられた。
上のカンテラインが海賊船 |
2トライ目で、「感謝の心」をRPしたIKD君が「海賊船」をやる気満々だったので、私も便乗した。
案の定核心ムーブができず、途中で敗退したが、核心がこなせムーブが解析できれば、ホールドは手足ともに限られているし、なんとかなるのではないだろうかとポジティブな気持ちになれた。
有笠に来るたびに、4年前の自分=フェアリーなどの傾斜壁のヌンチャク回収作業もままならず、「旅館有笠」もOSできず、挙句の果てに「感謝の心」で大フォールし怒られてばかりだった自分をつい思いだしてしまうのだけれど、
あれから4年。当時のパートナーだった方の「感謝の心」が登れたら、「海賊船」がやりたいという気持ちが心から共感できた気がした。弱い自分にとってはグレードも魅力的ではあるが、それ以前に下から見ているよりもずっと近づいてみると、見た目がかっこいい、登りたくなる。
「海賊船」、オーバーグレードなのは重々承知でがんばろうと思う。(しかしながら、何度アドベンチャーに向かい、「感謝の心」の前にたち「海賊船」を見上げただろうか(笑)(おそらく10日くらい?)
また完登までに様々な方にお世話になった。特に出だしのランジは垂直方向に距離が出なければ出ないほどビレイヤーに負担がかかるので、改めてお付き合い頂いた方々の顔が次々と浮かび、感謝の気持ちでいっぱいになった。本当にありがとうございます!
そして、戦いはまだまだ続く。
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《有笠山・西口登山口 アドベンチャーランド》
・宝探し 5.10c(アップ)
・やもめの日々 5.11a(アップ)
・感謝の心 5.12a(×、×、RP:通算7日くらい?20便くらい。出だしのランジや中間部を練習しまくっているで、何便という換算はもはやできないかもしれない)
・海賊船 512d(×)
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