2016年5月18日水曜日

小川山(5月14~15日) マルチピッチ講習


師匠の見習いにて、小川山。
マルチピッチ講習

【講習自体の反省】
絶えずHKさんの足を引っ張ってしまい全ての行動をフォローしてもらってしまった印象。
登攀力、メンタルコントロール、考察力が不十分。
一番印象的だったのは2日目、3p目ワイドクラックのリード。
自分にとっての難しいセクションをこなす際に、カムのサイズが合わず、恐怖で頭が真っ白になり動けなくなる。

登攀中頭に浮かんできたことは、
・ひたすらカム抜け大フォールのイメージ。
・突破力がないからできない。
・ワイドクラックを登った経験値が少ないからできない。

1時間くらい粘った末に自分でも諦めるくらいにリードは無理と思い、HKさんにリードを交代してもらう。
HKさんはスイスイと私の悶絶したワイドクラックを突破。
フォローだと、精神状態が先ほどの10倍くらい安定していて、登攀対象のクラックのムーブ解析に集中できた。

"ムーブ力じゃない、OSトライのタクティクスに負けたんだ。"

しかし、今度は先ほどのワイドのトライを引きずってしまい、目の前のトライに集中できない。しかも簡単なセクションだから尚更。
いま考えると致命的なミスを誘発してしまうようなメンタリティだと思う。

・ピッチをどこで切るか無計画で見切り発車。
・自分の予想と違う事態に軽いパニック。
・自分の精神の崩壊を自分であまり把握しておらず、パートナーに上手く伝えられなかった。

こう書いてみると人間的に未熟な部分の改善が一番大事だと叫びたくなる…笑
しかしそれは少しづつしか難しい、かつ過度に痛みを伴いマルチピッチでやるにはかなりリスクが高いので、

今後のマルチピッチに向けての練習としては、
・クラックやスラブのショートピッチのOSトライを沢山やる。
・マルチは2ピッチのマルチで練習。
初級マルチでも2ピッチ以上のマルチは自分よりも実力がある人から勉強するつもりで行く。

【その他の反省】
・懸垂下降の降りる方向を意識する(岩角の角度が鋭角だと、ロープが抜けなくなる可能性がある。)
・屈曲するルートは入口と出口はランナーを延長するべき。
ワイドで荷物やヘルメットが挟まる場合はロープで別に結びつけて荷揚げする。
・難しいピッチのビレイは真下で行いたいので、次が難しいピッチという場合はなるべく真下まで移動してピッチを切れたらベター(ロープの屈曲具合にもよると思うが)

【具体的な講習場所】
1日目:お殿様岩、大貧民ルート付近を残置、トポ無視
1p/3p/5p リード
2日目:屋根岩3峰、南稜神奈川を残置、トポ無視
1p/4p/5p/6p リード

【ブログを書く上で浮かんできた人生の反省】

大岩壁の中では、相変わらずなんて無力なんだろ…。
マルチピッチは沢山の過去の記憶を蘇らせ、楽しい記憶と苦い記憶を同時に思い出させる。
クラック全ピッチユマールとか。
冬の八ヶ岳で何も出来なかったこととか。
今は疎遠になってしまった、毎週のように一緒に登っていた人達のこととか。

パートナーとイコールパートナーにいつもなりたいのに、頭の回転や行動が遅い且つ、人間関係の構築も下手すぎて全然なれない。

・空気に流される
・パートナーの主張に流される
・思慮が浅い
・反応が鈍い

主張をはっきり持っている、しっかりしたパートナーの場合、空気を悪くしたり、パートナーを攻撃せずに自分の主張をするのも、いまの私のコミュ力だと難しい。(自己主張してからとても後悔するような言い方になってしまう。)
HKさんから頂いた実践で話し合う為のポジティブなアドバイスとシンクロして、

"自分ってものがないんじゃないの?"
"流されやすいね"
"クライミングパートナーとも、人生のパートナーとも思えない"

という痛みを含んだ過去のパートナーに頂いた、ネガティブな言葉達を思い出しては凹んでしまい、
久しぶりにRADWINPSの特定の曲を無限ループで聞いてしまう…笑

しっかり自分の欠点として受け止め乗り越えなければ、人間的にもクライマーとしても成長できないと思うが、未だ内的要因では具体的な改善策が見えず、突破口がみえない…。

"どうしたら、人を傷つけず、
人に傷つけられず、
多くの人々とうまく深く関わっていけるのだろうか。
自分を含むすべての人を尊重し自由を肯定して生きていきたい。
人間社会に生きる中で最大限幸せになりたいし、自分と関わる人々を幸せにしたい"
人生の永遠の課題への本気トライの必要性を、マルチピッチを行う上で改めて感じた。
しかし、まずは落ち着いて行動できるよう、技術的準備を頑張ろうと思う。


≪2013年5月、セレクション登攀後の屋根岩2峰の山頂で、クラック全ピッチユマールで登り、自分に絶望した写真を引用≫





























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